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歌舞伎町大歌舞伎 | ぽんこつ歳時記

歌舞伎町大歌舞伎

遊びをせんとや

職安通りを挟んでその徒歩圏に20年住んだ身としてはSNSで「劇場までの道の治安が」などと散見するのにはちょっと大げさな、という気がしてしまうのだけど。そんな界隈から自分も引越してしまって早いものでもう10年も経つし、そこからさらに悪化しているということなのか。抑えたチケットは昼の部なので、その実情を確認することもなく。

興行としてはかなり「歌舞伎町」イメージを意識しての宣伝スタイル。https://www.youtube.com/watch?v=20MybfWr8rM&t=50sよっ中村屋!ぱっと見、ホストって感じ『歌舞伎町大歌舞伎』をPRするアドトラック (youtube.com)

勘九郎・七之助・虎之介・鶴松のホストコス、先日歌舞伎座行ったとき、晴海通りにも回ってきてた。こういう悪乗りぽいのは嫌いじゃない。歌舞伎って、このくらいのくだらないノリであってほしい。

ちなみに歌舞伎町の名前の由来は、戦後に歌舞伎の劇場をこのあたりに招致しようという目論見があったんだそう。

正札附根元草摺

曽我五郎を虎之介、小林朝比奈妹舞鶴を鶴松。父の仇討ちにと鎧を手に工藤祐経の館に向かおうとする五郎を舞鶴が引き留めようとする古典舞踊長唄。

それにしても曽我の仇討ちからの派生の演目ってどんだけたくさんあるんだろう。

流星

勘太郎と長三郎の牽牛織女が年に一度の逢瀬の場に勘九郎の流星がやってきて、雷夫婦の喧嘩騒動とその子姑の一人四役の様子を注進、気がつけばもう夜明けという踊り。長三郎くんはまだ子役のあどけなさがかわいらしく、勘太郎くんはすでに俳優な雰囲気。

分かりやすくて観ていて楽しいからか割とよくかかる演目で、もう3回くらいは見ている気がするけど、勘九郎のようなアスリートタイプの踊りはとにかく見応えしかない。

福叶神恋噺 ふくかなうかみのこいばな

落語「貧乏神」を題材に、あまりに怠け者の大工辰五郎(虎之介)に憑いてしまったためにその店賃や食費を賄うために甲斐甲斐しく働く羽目になった貧乏神オアシタラズノヒメを七之助。

七之助はただただきれいな花魁やお姫さまよりも悪婆、もしくはこういう世話物のおかみさん役が、なんとも好き。襤褸長屋にはたきかけるだけでも藤娘?だったり、なんともかわいいおびんちゃん。だが辰五郎が最終的には改心したからいいものの、ヒモ男に貢いでしまう女の話でしかない。新作だけどそういう演目の選択も「歌舞伎町」イメージなのかどうかはわからない。

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