いまさらの八月観劇備忘、2026。

冥途の土産

読んだ本もだけど8月の歌舞伎座と京都劇場もそろそろ1ヶ月近く経過して今更ながら。このまま忘れてしまうだけも寂しいし。

八月納涼歌舞伎。誰かを伴っての演目の選択としてはたぶん一番安心の二部「らくだ」「鬼神のお松」。今回誘ったR子さんについては古典作品でも楽しんでいただける人。そもそも毎年八月の公演自体とっつきにくい古典が来ることはまずないのだけど。ちなみに一部の巳之助くんとけんけんの牡丹灯籠についてもかなり迷ったけれども、今回の移動行程と自分の体力を考えてまたの機会にと見送った。

R子さんは亀蔵さんが亡くなられたことも経緯もご存じなくて驚いてた。そして七之助は相変わらずに悪女が似合う。

その翌日の京都劇場は、本当に駅のすぐ上。三谷文楽の前作「其成心中」は博多座で見たのだけど、来年二月の博多座歌舞伎は愛之助のルパン三世だしこの分だと福岡公演の予定はなさげ。京都でもこのロケーションなら十分日帰りできるとチケットを取ったんだが、日帰りではなく東京からの帰り道となった顛末は前月書いた通り。

今回の「人形ぎらい」はモリエールの「人間ぎらい」をもじった作品ということは予習していたが、結局モリエールの方を事前に読む余裕もなくなってしまったのだが、この作品についてはあらすじそのものは正直どうでもよかったりする。「曽根崎心中」をもじった前作以上の文楽み、という言い方で伝わるものかどうか不安だが、「文楽に不可能はない」という劇中の台詞に集約されるように、文楽という形式でできることの限りをやってみた、そんな舞台。ONE PIECEが最初に歌舞伎化されたときの舞台を少し思い出す。「人間きらい」もそのうち遅ればせながらというか今更だけど読んでみよう。いつになるやらわからんが。

また文楽に限らずだけど、私は三谷幸喜の作品に出てくる女性たちの人物造形が好きなんだとあらためて思った。

9月以降この先は現時点、この手のお出かけの予定は何も入れていない。と言ってそれが寂しいとも特には感じない。別に金輪際もう行かない、と心に決めてのことでもなく、そのうち気持ちをそそられる催しがあればまたふらふらと出かけて行くだろうし、そういうとこがんばって足繁く出かけるというのが自らのアイデンティティということでもないし。

何事についてもがんばってまではやらない、というスタンスが今ものすごく自分にしっくりくるんだが、それもどうなのか。

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