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六月博多座大歌舞伎。 | ぽんこつ歳時記

六月博多座大歌舞伎。

冥途の土産

八代目菊五郎、六代目菊之助襲名披露公演。音羽屋親子ほか、團十郎、彌十郎、雀右衛門、右團次といった面々。昼の部だけなので、夜のみ出演の雀右衛門さん右團次さんは観られない。

寿式三番叟

廣松、鷹之資、莟玉、玉太郎、吉太郎の若手五人がそれぞれ五色色違いの衣装を纏ってのアイドルグループっぽい華やかな舞踏。翁はやじゅさん。

菅原伝授手習鑑 車引

1746年大坂竹本座初演作品。よく上演されるのはこの「車引」か「寺子屋」。

丑之助改め六代目菊之助の梅王丸、という配役であることは確認の上で見ているのだけど。数年前の、十歳だかそこらの丑之助くんのイメージだったもんだから梅王丸の野太い声にあれ、丑之助くんは桜丸の方だったっけ?とチラシを何度も見直してしまう。25歳の吉太郎・鷹之資と並んでも体格差はそこまで意識させない堂々とした演技の12歳。毎回ながら、恐ろしい子。吉太郎の優男な弟役もまた新・菊之助の梅王丸を引き立てているけれど、鷹之資松王丸に比べると線が細い印象になって松王丸が長男だっけかと一瞬感じたり。でもこれは劇中での松王丸というキャラクターの設定上致し方ない。

ただ、梅王丸の声はともかく台詞の中味が今回全く聞き取れない。変声期の問題なのか、個人的に私の感音性難聴のちょうど聞き取りにくい音域なのか。

時平もやじゅさん。

新古演劇十種の内 茨木

1883年新富座初演。河竹黙阿弥。新古演劇十種というのは五代目尾上菊五郎が制定した音羽屋のお家芸というものらしい。成田屋の歌舞伎十八番とか猿翁十種とか。

筋としては羅生門の鬼退治で渡辺綱に左腕を切られた茨木童子が、物忌み中の綱の所へ綱の伯母である真柴の姿を借りて訪ねてきて最後は鬼の姿を表して大バトル、という流れ。それだけの筋でよく1時間半の尺の狂言が、とつい思ったりしないでもないけれど、それを言っちゃうとだいたいの舞踊系はそんなもんだから。

真柴を新菊五郎、渡辺綱を團十郎。澤瀉屋の演目に比べると鬼もなんとなくまだ上品な感じがしてしまうのは菊五郎さんのキャラクターのせいだろうか。

ところで変声期という年でもなくとも、あくまで個人の感想として、舞台での台詞が何となく聞き取りにくい役者と言えば海老蔵もとい現團十郎。でも今回の團十郎は全然そんなことはなくよく聞き取れる。メインキャストから離れた配役になるほど聞き取りにくくなるのかなと過去の出演舞台を思い起こして思ってみたり。

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