日々の明け暮れにときどき町田康。

気になる本棚

ここしばらくの読了分の記録。

町田康『口訳古事記』。古事記の世界観?と町田康の語り口はすごく合う。『ギケイキ」以上にしっくりくる。『太平記』よりも合っている、たぶん。断言しないのは、『太平記』割と最近に読んだような気がするんだけれども、どうしたわけかさっぱり頭に残っていなくて。ひょっとしたら実は未読だったりして?

最近こういうことばかりなので読んだものはなるべく備忘で書いておこうと思うのだけれども。

「いやよー」のフレーズが全編通して印象に残る。この「いやよー」というフレーズの、気の抜けた真剣みのなさがまたナラティブの神話への距離感を絶妙に集約している気がする。

ということで、こちらも忘れないうちに。こっちは8月初めに読み終えていたのだけれども、熱風邪引いたりでがちゃがちゃしているうちに感想書くタイミングを逃していた。

こちらは文体としては逆に町田康節は薄め。生真面目な薩摩藩士である安田義方の手記を書き起こしている態なので普段ほどの語彙の跳躍はない。

あらすじとしては沖永良部島から薩摩へと帰任するはずの主人公安田ほか代官一向の上納線が暴風雨で朝鮮半島まで流され、日本に帰るまでの現地朝鮮との筆談でのやり取りでの悪戦苦闘の日々の記録。朝鮮側と日本側それぞれの官僚主義と面子の摩擦に漂うペーソスと、それでもどうにかそこを越えようとする現場感。

芝居見物が減った分、読書量はもう少し上がってもいいはずなのだけれど、ご覧のとおり量もはかどらなければ内容も偏りっぱなし。たくさん読もうとしたところで読んだ端から内容を忘れてしまうのもわかっているんだし、年に何を何冊読んだとかは自分にとってほとんど意味をなさないから、そこは別にいいんだけれど。

本を読まずに映画やドラマを見ているのかといえば、それも最近はめっきり。自分でも普段一体何に時間を使っている、というか溶かしているやら不思議なのだが、家事やら母周りのあれこれやらだけで特に時間を持て余すということもなく日々過ごしている。

それでいい、それが何よりという気もすれば、なんだかものすごく勿体ない時間の使い方をしているのではないかという懸念は一片もないかといえば、やっぱり少しはそれもどうなのという気もするし。

そうして気がつけば今月ももう後半で、ぼちぼち来年の手帳を調達する時期。こんな調子なんでマンスリーのカレンダーだけの極薄のが1冊あれば十分な気がしてきた。

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